お知らせinformation

当院スタッフが筆頭著者として執筆した原著論文が公開されました

2021年7月24日、BMC Musculoskeletal Disorders誌にて、当院スタッフが筆頭著者として執筆した原著論文が公開されました。
そして、「30秒椅子立ち上がりテスト(CS-30)は日本人高齢者のサルコペニアのスクリーニングに有用であり、最適なカットオフは女性で15回、男性で17回である」との研究成果が報告されました。

サルコペニアとは、「高齢期にみられる骨格筋量の減少と筋力もしくは身体機能の低下」と定義され、本来その判定には筋力・筋量・身体機能の評価が必要です。
この研究結果から、CS-30が女性で15回以下、男性で17回以下である場合、サルコペニアのリスクが高い状態であると考えられます。

このテストは比較的簡便に実施でき、当院で定期的に開催している『やすらぎ体力測定会』でも実施しています。
ご興味のある方は、当院までお問い合わせください。

【原著論文】
<著者>
Shuji Sawada et al.

<論文タイトル>
The 30-s chair stand test can be a useful tool for screening sarcopenia in elderly Japanese participants

<掲載先>
BMC Musculoskeletal Disorders. 2021 Jul 24;22(1):639

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院長 鈴木慶よりコメント

彼の日々の研究の成果が論文になりましたが、医学は患者さんから教えていただいた結果から真実を見つける学問です。

診療だけではなく、教育と研究が三本柱と習いましたが、自己満足な治療にならないため
結果を解析して世に問うことが大切だと思いました。

鈴木慶やすらぎクリニック
院長 鈴木慶

●当院Instagramにて30秒椅子立ち上がりテストの動画を公開しています。

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2021年8月18日、BMC Geriatrics誌にて、当院スタッフが筆頭著者として執筆した原著論文が公開されました。
そして、「血清アルブミンレベルは低負荷レジスタンストレーニングの効果を予測するバイオマーカーである」との研究成果が報告されました。

今回の研究で着目した血清アルブミンは、栄養状態を評価する代表的な項目の一つであり、3.5g/dL未満で低栄養と評価されます。本研究では、運動介入前の血清アルブミンレベルに着目し、低栄養には該当しない状態であっても、4.1g/dL未満と比較的低値である場合には、ロコモ予防運動プログラムで期待される筋厚に対するトレーニング効果が制限されることが明らかになりました。トレーニング成果を適切に得るためには、栄養状態の改善が必要であることが示唆されます。

筋量や筋力、身体機能の改善を促すための取り組みとしては、運動と栄養の双方が重要です。
こうした取り組みにご興味のある方は、当院までお問い合わせください。

【原著論文】
<著者>
Shuji Sawada, et al.

<論文タイトル>
Serum albumin levels as a predictive biomarker for low-load resistance training programs’ effects on muscle thickness in the community-dwelling elderly Japanese population: interventional study result

<掲載先>
BMC Geriatr. 2021 Aug 18;21(1):464

■順天堂大学 プレスリリースでもご覧頂けます。
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内容を噛み砕くと、同じ運動をしても、訓練前の栄養の指標である血液中のアルブミンが低いと筋肉がつかなかった。と言う事がわかりました。

アルブミンはタンパク質の主要な材料ですので、言い換えれば、筋肉の元となるタンパク質を食べない身体では運動の効果が出ないと言う事が高齢者でも、証明出来た訳です。

みなさん、やはり正しい食事、タンパク質を沢山摂って運動しましょう!

鈴木慶やすらぎクリニック
院長 鈴木慶